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12月1日。ついにTVで「ALWAYS~三丁目の夕日」が放送されます。
前にも書いたけど、かなりオススメなのでぜひ観てもらいたい。
ノスタルジックな気持ちになれること請け合い。
人間ドラマとしても良くできている。
展開そのものは典型的なパターンなんだけど、作りが本当に丁寧です。
「先が読めてしまう」なんていう批判はナンセンス。
真摯な作りをじっくりと観てほしい。
各人のエピソード、そして細かい味付けや演出で心温まってください。
前にも書いたけど、かなりオススメなのでぜひ観てもらいたい。
ノスタルジックな気持ちになれること請け合い。
人間ドラマとしても良くできている。
展開そのものは典型的なパターンなんだけど、作りが本当に丁寧です。
「先が読めてしまう」なんていう批判はナンセンス。
真摯な作りをじっくりと観てほしい。
各人のエピソード、そして細かい味付けや演出で心温まってください。
初めてまっとうなトラックバックを受け取ったので反応してみようのコーナー!
夏に書いたゲド戦記の批評について友人の流からこんなコメントが。
【R's Laboratory】
一般というのはごく普通の視聴者を、そうでない人というのは作品の意図を積極的に汲んで「何らかの感動を自ら引き出す人」を想定した。例えば文芸ジャンキー・パラダイスの管理人、カジポン・マルコ・残月さん。直リンクOKとのことなので、感想ページにリンクしてみる。作品の解釈は俺とほぼ同じなんだけど、カジポンさんは劇中の台詞を現実世界の哲学に重ねて評価されている。普段から芸術に親しまれているがゆえに、一つの台詞から多くの感動を引き出すことができる……これはカジポンさんが蓄積してきた感性であり人間性だと思う。
俺はもっと客観的なスタンスを取っているため、ゲド戦記に高い評価を与えることができない。込められたメッセージ性は分かるものの、それが作品としての面白さ、視聴者への訴求力に繋がらないと意味がないと考えているから。
ゲド戦記がメッセージの伝達に失敗しているのは事実。映画、ひいてはエンターテイメントとして必要な要素を満たせていない。メッセージ性を持たせつつ面白く仕上げるためのノウハウが、宮崎吾朗監督にはまだなかったということだね。
……説明しよう!(どこかで聞いたような声音で
これはYahoo Movieや匿名掲示板で読んだ不特定多数の感想を踏まえて書いた一文。冷静な批評は数えるほどしかなくて、必要以上に酷評されていた。坊主憎けりゃ……みたいな感じだと思うけど、あらゆる面にこじつけて罵倒する論調が優勢で、ネット上ではそれが意見の大勢を占めていた(今もかな?)。それを意識しつつ「いや、そこまでではないだろう」という意味合いで書いたというわけ。
振り返ってみると映画のレビューとして良くない一文だったかな。批判の原文を知らない人が読んでも意味不明だもんな(笑)。ゲド戦記が低い評価になるのは、とにかくシナリオによるところが大きい。最低限の改善を行うだけで印象はずいぶん変わっていたと思う。
夏に書いたゲド戦記の批評について友人の流からこんなコメントが。
【R's Laboratory】
「一般受けしない作品」という評価。これは違うのではないかと。
一般受けしないんじゃなくて、誰にも受けないだけでしょう。
一般というのはごく普通の視聴者を、そうでない人というのは作品の意図を積極的に汲んで「何らかの感動を自ら引き出す人」を想定した。例えば文芸ジャンキー・パラダイスの管理人、カジポン・マルコ・残月さん。直リンクOKとのことなので、感想ページにリンクしてみる。作品の解釈は俺とほぼ同じなんだけど、カジポンさんは劇中の台詞を現実世界の哲学に重ねて評価されている。普段から芸術に親しまれているがゆえに、一つの台詞から多くの感動を引き出すことができる……これはカジポンさんが蓄積してきた感性であり人間性だと思う。
俺はもっと客観的なスタンスを取っているため、ゲド戦記に高い評価を与えることができない。込められたメッセージ性は分かるものの、それが作品としての面白さ、視聴者への訴求力に繋がらないと意味がないと考えているから。
ゲド戦記がメッセージの伝達に失敗しているのは事実。映画、ひいてはエンターテイメントとして必要な要素を満たせていない。メッセージ性を持たせつつ面白く仕上げるためのノウハウが、宮崎吾朗監督にはまだなかったということだね。
KEIYA君は「いわれているほど酷いとは思わなかった」ということだが、ということは何かしら評価できる点があったということだろうか?
……説明しよう!(どこかで聞いたような声音で
これはYahoo Movieや匿名掲示板で読んだ不特定多数の感想を踏まえて書いた一文。冷静な批評は数えるほどしかなくて、必要以上に酷評されていた。坊主憎けりゃ……みたいな感じだと思うけど、あらゆる面にこじつけて罵倒する論調が優勢で、ネット上ではそれが意見の大勢を占めていた(今もかな?)。それを意識しつつ「いや、そこまでではないだろう」という意味合いで書いたというわけ。
振り返ってみると映画のレビューとして良くない一文だったかな。批判の原文を知らない人が読んでも意味不明だもんな(笑)。ゲド戦記が低い評価になるのは、とにかくシナリオによるところが大きい。最低限の改善を行うだけで印象はずいぶん変わっていたと思う。
■岩代俊明「みえるひと」
最初に読んだのは本誌読み切りの同タイトル。トイレに出る悪霊の話。
明神の台詞「死ぬ瞬間だよ」に違和感を覚えたものの、それ以外は全てにおいて素晴らしく、連載開始に強く期待した作品です。なんといってもキャラがいい。いきなり道に迷っている姫乃、駅の構内で一人案内パフォーマンスをしている(ように見える)明神。二人の掛け合いは実に楽しい。霊が見える、見えないを軸にしたズレも良い。構成も見事で、冒頭・中盤・結末に全て登場するOLの霊がいい立ち位置。アパート「うたかた荘」に辿り着くエンディングは、「こいつらの話をまた読みたい!」と熱望させるものでした。
連載版も基本的な路線は同じで、明神・姫乃がうたかた荘に集う霊と絡んでいくというもの。序盤は姫乃たちの日常と霊の非日常がミックスされた感じで進んでいきます。しかし中盤からは戦いに次ぐ戦いで、そうした日常の描写は影を潜めてしまう。
「みえるひと」は日常の中に非日常が紛れ込んでくるという境界性にこそ面白さがありました。じっとりとした日本的な恐怖を採用していたのも、やはりここに絡んでいます。非日常の連続になってからはこうした面白さがスポイルされてしまった。本当に惜しい作品だと思います。
この作品は本来、徹底したバトルものとして展開させる予定ではなかったはず。霊が見える人、見えない人の違いは、日常にあって初めて意義が見出せる。非日常の住人は霊が見えて当然なので、その特異性が一切なくなってしまうからです。
かなり遅いタイミングで描かれた二人の抱えるドラマも、戦いの中で出てきたためにじっくり深めていくことが難しかった。一つの手法ではあるけれど、本作の持つ日常の面白さから完全に切り離されていたのはもったいないです。
最終回で姫乃は夢を見ます。あれだけ敵対的に描かれていたキヨイたちが、なぜかアパートの住人になっているという夢です。あの生き生きとした描写を読み返してもらいたい。短いページの中でキャラクターの個性ある言動がきっちり表されています。陰惨な殺し合いだけではない、奇妙で楽しい日常。これこそ「みえるひと」の本質。
読み切り版の最後にあったモノローグが、「うたかた荘」のあるべき姿を最も正確に伝えていると思います。
「その後何度も何度も引っ越しを考えた…奇妙な管理人とおかしな霊達との共同生活は―――
…実は、今も続いている。」
最初に読んだのは本誌読み切りの同タイトル。トイレに出る悪霊の話。
明神の台詞「死ぬ瞬間だよ」に違和感を覚えたものの、それ以外は全てにおいて素晴らしく、連載開始に強く期待した作品です。なんといってもキャラがいい。いきなり道に迷っている姫乃、駅の構内で一人案内パフォーマンスをしている(ように見える)明神。二人の掛け合いは実に楽しい。霊が見える、見えないを軸にしたズレも良い。構成も見事で、冒頭・中盤・結末に全て登場するOLの霊がいい立ち位置。アパート「うたかた荘」に辿り着くエンディングは、「こいつらの話をまた読みたい!」と熱望させるものでした。
連載版も基本的な路線は同じで、明神・姫乃がうたかた荘に集う霊と絡んでいくというもの。序盤は姫乃たちの日常と霊の非日常がミックスされた感じで進んでいきます。しかし中盤からは戦いに次ぐ戦いで、そうした日常の描写は影を潜めてしまう。
「みえるひと」は日常の中に非日常が紛れ込んでくるという境界性にこそ面白さがありました。じっとりとした日本的な恐怖を採用していたのも、やはりここに絡んでいます。非日常の連続になってからはこうした面白さがスポイルされてしまった。本当に惜しい作品だと思います。
この作品は本来、徹底したバトルものとして展開させる予定ではなかったはず。霊が見える人、見えない人の違いは、日常にあって初めて意義が見出せる。非日常の住人は霊が見えて当然なので、その特異性が一切なくなってしまうからです。
かなり遅いタイミングで描かれた二人の抱えるドラマも、戦いの中で出てきたためにじっくり深めていくことが難しかった。一つの手法ではあるけれど、本作の持つ日常の面白さから完全に切り離されていたのはもったいないです。
最終回で姫乃は夢を見ます。あれだけ敵対的に描かれていたキヨイたちが、なぜかアパートの住人になっているという夢です。あの生き生きとした描写を読み返してもらいたい。短いページの中でキャラクターの個性ある言動がきっちり表されています。陰惨な殺し合いだけではない、奇妙で楽しい日常。これこそ「みえるひと」の本質。
読み切り版の最後にあったモノローグが、「うたかた荘」のあるべき姿を最も正確に伝えていると思います。
「その後何度も何度も引っ越しを考えた…奇妙な管理人とおかしな霊達との共同生活は―――
…実は、今も続いている。」
テーマ:週刊少年ジャンプ全般 - ジャンル:アニメ・コミック
「みえるひと」の話は週末あたりに書く予定。
SHのDVDがもうすぐ発売です。
通常版と、特典映像付きプレミアム・エディションは22日予定。
ブルーレイディスクが付属するアルティメット・ボックスだけ12月に延期らしい。
タイミング的に、PS3を入手した人はこれ狙いかな。
前に書いたとおり本作は映画館に足を運んだんだけど、あのビジュアルをもう一回観たいです。闇と血肉に浸食される世界がグロ美しいんですよ。醜いのに美しいってのが重要。このセンスは大好き。
何たって三角頭が! 大鉈を引きずってもう!(落ち着け
「おいおい監督。深い意味を持って2に登場したクリーチャーを1に出しちゃっていいの? 意味不明になるよ?」
……なんて心配をしていたのが懐かしい。クリストフ・ガンズ監督は色々な意味でちゃんと分かってる人だった。2とは全く違う形ではあるけれど、物語にキッチリ絡んでいます。「原作ファンだけど映画はどうせダメだろう……」と思っている人もぜひ。待てるならレンタルでもいいから。大名作とまでは行かないけど、ありふれたB級ホラーとは違いますよ。「グロ=深夜放送のB級映画」っていう方程式が吹っ飛びました。
謎やシナリオ全体の理解は、ある程度映画慣れしている人なら大丈夫でしょう。ゲーム版を知らなくても何ら問題なし。俺もサイレントヒル1は全然知らなかったんだけど、構成が分かりやすいこともあってスムーズに鑑賞できました。
SHのDVDがもうすぐ発売です。
通常版と、特典映像付きプレミアム・エディションは22日予定。
ブルーレイディスクが付属するアルティメット・ボックスだけ12月に延期らしい。
タイミング的に、PS3を入手した人はこれ狙いかな。
前に書いたとおり本作は映画館に足を運んだんだけど、あのビジュアルをもう一回観たいです。闇と血肉に浸食される世界がグロ美しいんですよ。醜いのに美しいってのが重要。このセンスは大好き。
何たって三角頭が! 大鉈を引きずってもう!(落ち着け
「おいおい監督。深い意味を持って2に登場したクリーチャーを1に出しちゃっていいの? 意味不明になるよ?」
……なんて心配をしていたのが懐かしい。クリストフ・ガンズ監督は色々な意味でちゃんと分かってる人だった。2とは全く違う形ではあるけれど、物語にキッチリ絡んでいます。「原作ファンだけど映画はどうせダメだろう……」と思っている人もぜひ。待てるならレンタルでもいいから。大名作とまでは行かないけど、ありふれたB級ホラーとは違いますよ。「グロ=深夜放送のB級映画」っていう方程式が吹っ飛びました。
謎やシナリオ全体の理解は、ある程度映画慣れしている人なら大丈夫でしょう。ゲーム版を知らなくても何ら問題なし。俺もサイレントヒル1は全然知らなかったんだけど、構成が分かりやすいこともあってスムーズに鑑賞できました。
風邪を引きました、KEIYAです。治ったと思ったら全身が痛くなってきた。くそう。
そんなわけで外出もままならないので、ジャンプ語りを始めます。
ここ最近、凄くもったいない作品が多い。お気に入りだったのに打ち切られちゃったり、バトル漫画に変化して面白さがスポイルされちゃったり。そんな作品を少しだけ語ろうかなと。
今から書くのは漫画批評じゃなく、あくまで個人的な感想です。同意してみたり、それは違うんじゃないかなあと苦笑いしてみたり、それぞれの考え方に重ねてみてください。
ジャンプ読者以外は完全に置いてきぼりになっちゃうけど、よろしくね(´・ω・)ノシ
■中島諭宇樹「切法師」
連載前、「第1回ジャンプ金未来杯」に同名の読み切り作品がエントリーされていました。まず飛び抜けた画力に目を引かれた。連載を前提にしている印象はあったけど、話もキャラも生き生きしている。即連載開始して欲しいと思うくらいクオリティが高かった。世界観も「鬼」や「結界」をはじめ、作者がちゃんと書物に当たった上で漫画に転用していることが分かるもので、好感が持てました。
連載一回目は主人公の目的や人間関係、これから展開する話の方向性など、求められる要素をほぼ満たした内容で、続く物語への期待が膨らむ出来。しかし最初のエピソードが終わった時点で打ち切り。最終話に登場した登場人物や本編といえるストーリーが展開する前に連載終了になってしまいました。
主人公が事件に対して受け身にならざるを得ないプロットだったため、物語が能動的に動いていなかったのが非常に、非常に残念。最終回で師匠か誰かが「あやつ(主人公)を旅に出したのは失敗だったかも……」みたいな発言をしていたんだけど、何だかシリーズ構成に引っ掛けた後悔のように思えてしまった。旅に出さずに別のパターンで物語を展開させていればどうだっただろう。あの最終回を見れば人間関係や背景がかなり作り込まれていたのは明白。それが描かれないまま連載が終わってしまったのが悲しい。「美味しいエピソードをもっと早く出してくれれば」と何度思ったか……!
そういえば日本的な世界観とは裏腹に、妖魔のネーミングは海外から持ってきてたね。うろ覚えだけど、ゴースト、ケンタウロス、ハヌマーンあたりが使われていたっけ。ハヌマーンに至ってはヒンズー教の神なので、やはり大物の名前になっていた。あのキャラは人間味や大物感があって良かったなあ。
作者の中島諭宇樹氏は昔、読み切りで人造人間(人狼?)ものを描いていたと思うんだけど、どうだっけ? いい意味で異質な雰囲気があり、高い画力と相まってとても気に入っていたんだよなあ。切り抜き保存し忘れたのが不覚。
次回の更新は「みえるひと」(予定)です。
そんなわけで外出もままならないので、ジャンプ語りを始めます。
ここ最近、凄くもったいない作品が多い。お気に入りだったのに打ち切られちゃったり、バトル漫画に変化して面白さがスポイルされちゃったり。そんな作品を少しだけ語ろうかなと。
今から書くのは漫画批評じゃなく、あくまで個人的な感想です。同意してみたり、それは違うんじゃないかなあと苦笑いしてみたり、それぞれの考え方に重ねてみてください。
ジャンプ読者以外は完全に置いてきぼりになっちゃうけど、よろしくね(´・ω・)ノシ
■中島諭宇樹「切法師」
連載前、「第1回ジャンプ金未来杯」に同名の読み切り作品がエントリーされていました。まず飛び抜けた画力に目を引かれた。連載を前提にしている印象はあったけど、話もキャラも生き生きしている。即連載開始して欲しいと思うくらいクオリティが高かった。世界観も「鬼」や「結界」をはじめ、作者がちゃんと書物に当たった上で漫画に転用していることが分かるもので、好感が持てました。
連載一回目は主人公の目的や人間関係、これから展開する話の方向性など、求められる要素をほぼ満たした内容で、続く物語への期待が膨らむ出来。しかし最初のエピソードが終わった時点で打ち切り。最終話に登場した登場人物や本編といえるストーリーが展開する前に連載終了になってしまいました。
主人公が事件に対して受け身にならざるを得ないプロットだったため、物語が能動的に動いていなかったのが非常に、非常に残念。最終回で師匠か誰かが「あやつ(主人公)を旅に出したのは失敗だったかも……」みたいな発言をしていたんだけど、何だかシリーズ構成に引っ掛けた後悔のように思えてしまった。旅に出さずに別のパターンで物語を展開させていればどうだっただろう。あの最終回を見れば人間関係や背景がかなり作り込まれていたのは明白。それが描かれないまま連載が終わってしまったのが悲しい。「美味しいエピソードをもっと早く出してくれれば」と何度思ったか……!
そういえば日本的な世界観とは裏腹に、妖魔のネーミングは海外から持ってきてたね。うろ覚えだけど、ゴースト、ケンタウロス、ハヌマーンあたりが使われていたっけ。ハヌマーンに至ってはヒンズー教の神なので、やはり大物の名前になっていた。あのキャラは人間味や大物感があって良かったなあ。
作者の中島諭宇樹氏は昔、読み切りで人造人間(人狼?)ものを描いていたと思うんだけど、どうだっけ? いい意味で異質な雰囲気があり、高い画力と相まってとても気に入っていたんだよなあ。切り抜き保存し忘れたのが不覚。
次回の更新は「みえるひと」(予定)です。
テーマ:週刊少年ジャンプ全般 - ジャンル:アニメ・コミック